検査の基準値・正常値のまとめ

【クレアチニンクリアランス検査の基準値・正常値のまとめ】

検査ぶっく♪ではクレアチニンクリアランス血液検査の基準値・正常値の範囲および検査内容について入門者向きに解説しております。

クレアチニンクリアランス検査の基準値・正常値のまとめ♪(もくじ)

→クレアチニンクリアランス検査とは?
→糸球体濾過率とは?
→注視するポイントは数値の減少
→クレアチニンクリアランス検査値の範囲表
→尿蛋白の比率をチェックする検査
→尿のphの範囲は5〜8

クレアチニンクリアランス検査とは?

 クレアチニンクリアランス検査とは、腎臓機能に何らかの障害発症の可能性が検討される場合に行われる尿検査のひとつです。

 クレアチン検査は腎臓の排泄能力が現在どの程度あるのか?という目安となる指標として有効な血液検査です。

 クレアチニン検査の測定結果数値がもし高値を示す場合は何らかの腎機能障害の可能性を検討する判断材料と捕らえることは可能です。

 しかし、クレアチニン検査で実際に検査数値が高い数値を示すケースは腎機能の働きが正常の50%〜70%程度まで濾過能力が低下してはじめて検査結果の数値として確認できるようになってきます。

※クレアチニン検査では既に腎機能の働きが50%〜70%程度まで低下していないと検査結果に現れない

 これは逆に言えば、軽度の腎機能障害でまだ腎臓器官の濾過能力がある程度保持されている状態であるケース。
 もしくは、今まさに進行段階に入る初期段階である場合には検査で見つけることはできません。

 クレアチニン・クリアランス検査では、体内のクレアチニンがもつクリアランス機能そのものを測定する検査です。
 ですから、血液中の老廃物が尿中にどれだけしっかり排泄されているかを調べることができ、腎臓の障害の可能性をより詳しく把握することができる検査なのです。

初期段階でも有効な検査

 クレアチニンクリアランス尿検査は、特に初期段階における腎機能障害の早期発見に非常に有能な検査と言えます。

 また、慢性腎臓病、腎不全などの慢性的な疾患を伴っている場合では、定期的にクレアチニンクリアランスの数値を測定することで、治療の効果やその数値の変動から回復状況や腎臓の腎機能状態を確認していくのが通常です。

糸球体濾過率とは?

 腎臓は体内に取り込まれた様々な栄養成分の中で必要とされなかったものや、エネルギー代謝(運動代謝)、基礎代謝、食事誘発性体熱産生代謝などの代謝活動において生成された代謝産物などを綺麗に濾過し尿として体外へ排出するという大切な役割をもつ器官です。

糸球体とは?

 この腎臓器官の内部には糸球体と呼ばれる専用の濾過をする組織があります。

 糸球体の数は無数に存在しますが、イメージとしては科学の実験などで用いられる濾過装置のようなものが、この糸球体にあたります。

※糸球体=老廃物・代謝産物の濾過装置

 クレアチニンはクレアチンが燃焼され代謝された後に残る代謝産物ですが、このクレアチニンも糸球体によって濾過されて水分と一緒に尿として排出されているのです。

 この糸球体の濾過をする能力がいわゆる我々が耳にする「腎機能」にあたり、濾過する能力を示す数値を「糸球体濾過率」と呼びます。

※腎機能=糸球体濾過率

 一般的に行われる一次検査ではクレアチニン測定を行うことが多くありますが、もし既に腎機能に何らかの障害を発症している可能性がある場合は、クレアチニンクリアランス尿検査を行い詳しい数値を測定することが重要です。

〜ポイントのまとめ〜
★クレアチニン検査のみでは腎機能の働きが50%〜70%程度まで低下していないと検査結果に数値に現れない為、初期段階の腎機能障害の発見が難しい
★糸球体とは腎臓内にある糸状に血管が集まった球体の形状をしている老廃物・代謝産物の濾過装置のことである
★腎機能の状態とは糸球体濾過率の機能状態をさすことが多い

注視するポイントは数値の減少

 クレアチニンクリアランスの一般的な基準値は、成人の場合で約90〜110ml(ミリリットル)の範囲が基準値の指標とされております。

 この範囲を正常値として把握し、尿検査の検査結果の数値が極端に異常値を示していない場合は大きな心配は必要ありません。

※クレアチニンクリアランスの正常値の範囲=約90〜110ml

 数値が異常なほど高い数値を示す場合は、何らかの疾患の可能性が検討されますが、クレアチニンクリアランス検査で主に注視するポイントは数値の減少が確認されるかどうかです。

※数値に減少が見られるかどうかがポイント

 もし数値が基準値の範囲を下回っているようであれば、腎臓の機能が弱っている可能性が考えられます。

 特にクレアチニンクリアランス尿検査では、腎臓内部の糸球体濾過率を測定する検査ですから数値の低下はそのまま腎機能の低下に直結してくる為です。

クレアチニンクリアランス検査値の範囲表

 クレアチンクリアランスの数値は、前項でも解説したとおり腎機能に直結しており、腎機能が低下するとクレアチンクリアランスの数値も比例して低い数値となっていきます。

 尚、高齢者の場合は下記検査値の範囲表を見てもわかるとおり、一般的に数値は成人の時よりも低い数値を示すようになります。

減少した原因は加齢?

 これは腎臓に限る話ではなく加齢に伴って内臓器官の能力は少しずつ低下していくのが普通である為です。

 30代を中心の100%と考える場合は、40代であればマイナス5%程度、50代であればマイナス7〜10%程度と年齢に応じてある程度基準値そのものが低下していくものであると覚えておくと良いでしょう。

※加齢に伴って腎機能は少しずつ低下するもの

 基準値や正常値の範囲は診断する疾患の状況や、患者の年齢、病気の有無、そして医療機関や医師によっても判断基準は若干異なります。

 以下の表は、統計的な範囲で一般的な指標として覚えておきたい検査結果の早見表です。

 もし腎機能に関わる検査を受ける場合は、クリアランス検査を行われる可能性も高いのでチェックしておくと良いでしょう。

※測定を行う検査機関によって指標が異なるケースがあります

クレアチニンクリアランス検査値の範囲表
範囲検査数値(ml)老齢期の
検査数値(ml)
基準値の範囲90〜11080〜110
低下が認められる範囲60〜8955〜79
著しく低下が認められる範囲30〜5930〜54
腎機能障害と認められる範囲30以下30以下

尿蛋白の比率をチェックする検査

 腎臓の疾患の可能性が血液検査によって疑われるケースでは尿検査も合わせて実施されるケースが多くなります。

 腎臓は尿を作る器官ですから、尿中の成分を調べることでより具体的にどの部分に病気や疾患が発症しているのかを確認しやすくする為です。

 尿検査では一度の測定で幾つかの成分を検査しますが、中でも尿蛋白の比率をチェックする検査は重要な指標となります。

 尿中に蛋白質がもれ出ているということはやはり腎臓に問題があるかエネルギー代謝の段階でクレアチニンの代謝に何かしらのトラブルが生じている可能性があるためです。

 また尿中BUN数値を確認することはクレアチニン単体の検査よりも腎機能障害の検討材料となる指標が高まります。

 尚、尿蛋白に関わる疾患は腎臓疾患とは限らず肝臓や膵臓などの影響も検討します。

尿のphの範囲は5〜8

 健康体の場合、いわゆる腎臓などに腎機能障害などが全くない場合は、尿中に蛋白質が出てくることはほとんどありません。

 厳密には微量の蛋白質成分やアルブミンが存在しますが水と比較すると尿の比重は1cm3あたり「1.002〜1.030程度」です。

 また同様に健康体の場合は尿中にはブドウ糖もほとんど存在しませんが、糖尿病を発症すると尿中のブドウ糖数値も向上します。

 尚、尿蛋白の検査では蛋白質(厳密にはアルブミン)を検出測定する試験紙法による検査が多く行われております。

 この検査はpH指示薬の蛋白誤差を利用した検査方法で一般的なphラインである「5〜8」の範囲を超えてくるようであれば定性は陽性と診断され蛋白尿となります。

〜ポイントのまとめ〜
★尿検査で腎臓疾患をチェック
★尿のphを測定
★尿蛋白が高い場合は腎機能障害の可能性を検討




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