検査の基準値・正常値のまとめ

【血清クレアチニン検査値が基準値よりも高い場合】

検査ぶっく♪ではクレアチニン検査値が基準値よりも高い場合に疑われる病気について入門者向きに解説しております。

血清クレアチニン検査値が基準値よりも高い場合に疑われる病気(もくじ)

→血清クレアチニン検査値が基準値よりも高い場合について
→腎機能障害の可能性について
→腎機能低下とタンパク質の関係
→タンパク質を控えるべき理由について
→腎機能を考慮したタンパク質必要摂取量の求め方

血清クレアチニン検査値が基準値よりも高い場合について

 血液検査の結果、血清クレアチニン検査値が基準値の範囲よりも高くなっている場合。

 このようなケースでは、

●腎臓病
●急性腎不全
●慢性腎不全
●脱水症状状態
●末端肥大症
●巨人症

 などの腎機能障害を発症している可能性が検討されます。

 尚、血清クレアチニン検査値の基準値表を見てのとおり、クレアチニン血中量は「男女差」がありますので男性の方が数値は基本的に高くなります。

 これは、クレアチニン血中量は「筋肉量に比例」する為であり、一般的に女性と比較すると男性の方が筋肉量が多い為です。

筋肉絶対量が多い男性の方がクレアチニン数値は高いもの

 但し一部例外があり、性ホルモンが関与する「巨人症」と呼ばれる疾患の場合は、性別に関連せず筋肉量が多くなります。

 巨人症などの疾患によって筋肉量が多くなっている場合は、比例してクレアチニン数値も向上します。

腎機能障害の可能性について

 何らかの要因によって腎機能障害が発生している場合はクレアチニン血液検査の結果数値が高い数値を示すケースが多くあります。

 これは、腎臓の最大の働きである体内の老廃物や毒素を濾過する腎臓の調整機能に不備が生じている可能性を表します。

 体内を巡っている血液は、

●エネルギー代謝
●食事誘発性熱産代謝
●基礎代謝

 などの代謝活動によって代謝産物を生み出します。

 クレアチニンは、アミノ酸分子のクレアチンの代謝産物であり、主にクレアチンがエネルギー代謝(運動活動による代謝)が行われた際に発生する代謝産物です。

※クレアチニンはクレアチンの代謝産物

 腎臓は血液中の老廃物やクレアチニンなどのタンパク質代謝物は基本的に尿として体外へ排出する指令を出すように設定されております。

 しかし、腎臓や腎臓内の糸球体と呼ばれる濾過機能の働きが低下すると、老廃物の排泄が正しく機能しなくなり、結果腎臓内で老廃物も再吸収され体内を再度循環する事になります。

 この現象が継続すると体内のクレアチニン濃度が高くなり、検査結果の数値も高値を示すようになってくるのです。

〜ポイントのまとめ〜
★筋肉絶対量が多い男性は女性よりもクレアチニン数値が高いのが通常
★クレアチニンはクレアチンが燃焼した際に生じる代謝産物

腎機能低下とタンパク質の関係

 腎臓の機能を測定する血液検査には幾つかの検査があり、その中のひとつが血清クレアチニン検査です。

 クレアチニン検査の測定結果数値が一般的な正常範囲とされる範囲を超えて高くなっている場合は幾つかの疾患の可能性を検討していきます。

 そして検査で高い数値を示した場合にまず最初に検討されるのが腎機能の低下の可能性です。

★クレアチニン数値が「高い」=腎機能が「低下」の可能性あり

 腎機能障害、腎機能の低下現象の可能性が検討される疾患は以下のようなものがありましたね。

●腎臓病
●急性腎不全
●慢性腎不全
●脱水症状状態
●末端肥大症
●巨人症

 この流れはここまで解説してきたように、クレアチンの代謝産物であるクレアチニンが上手に尿から排出されていないことが原因にあります。

 腎機能がもし正常に機能していたのであれば血中に滞留するクレアチニン成分濃度が高くなることはないですよね。

 ですから、血液検査結果の数値が高い場合は病気の可能性はもちろん腎機能の衰退現象が何らかの要因によって既に始まっている可能性を検討していくことになるのです。

タンパク質を控えるべき理由について

 クレアチンは「アミノ酸分子」のひとつであり、タンパク質の構成成分のひとつでもあります。

 アミノ酸はクレアチン以外にもたくさんの分子があり、アミノ酸の代謝産物も同様にクレアチニン以外にもたくさんの代謝産物が存在します。

 もう少し詳しく流れをみるとクレアチンはクレアチンリン酸へ変化し、この過程を得て最終的にクレアチニンと呼ばれる代謝産物となり血中に残留します。

代謝の流れ:クレアチン(アミノ酸分子)⇒クレアチン燐酸⇒クレアチニン

たんぱく質の摂取制限

 もし既に腎機能の低下現象が確認されている場合は、タンパク質の排泄が上手にできない状態であるため、やはりタンパク質の摂取を制限する食事療法は的を射た治療法のひとつであると言えるのです。

 タンパク質の摂取量制限を医師から推奨されているケースでは、多くのケースで既に腎機能が弱っている状態。

 もしくは腎臓病疾患の初期症状〜中期段階に近い症状を伴っている可能性が高いケースであると考えられます。

腎機能を考慮したタンパク質必要摂取量の求め方

 一般的なタンパク質の摂取量は、体重を元にグラム単位で換算します。

 しかし、性別や年齢、そして本人が現在成長期であるかどうか?

 スポーツを活発に行っているかどうか?

 などの生活条件や個人的な要素がある為、一概に適切な摂取量を決めることはなかなか出来ません。

摂取量の計算例

 もし病院で医師から指導を受けるケースでは、患者の状態に見合った摂取量を決めてくれると思います。

 また、食事療法の参考となるタンパク質摂取量が計算された参考レシピなども教えてくれるかもしれません。

 尚、参考までに独自で簡易的に必要摂取量を計算する場合は以下の指標を覚えておくとよいでしょう。

最低限のタンパク質必要摂取量(日):体重×0.8グラム

 この0.8という数値は、最低限のレベルで摂取しておきたい1日で摂取するタンパク質の目安です。

★体重が50キログラムの場合:50×0.8=40グラム
★体重が60キログラムの場合:60×0.8=48グラム

 食事制限で極端にタンパク質量を制限しすぎると、人体には様々な悪影響が出てきます。

 人体を構成する細胞はタンパク質が最大の原料ですから、この原料の不足は全ての器官に影響を与えてしまう為です。

 ですから、最低限必要なレベルを保持できるように努め、逆に腎機能の改善が見られるまでは極力、摂取過剰にならないような食生活を徹底していくことが大切です。

〜ポイントのまとめ〜
★クレアチニン数値が高い場合、腎機能が低下している可能性がある(反比例すると覚えやすい)
★クレアチンの代謝はクレアチン(アミノ酸分子)⇒クレアチン燐酸⇒クレアチニンの順で代謝される
★タンパク質必要摂取量は1日あたり「体重×0.8グラム以上」が望ましい




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