検査の基準値・正常値のまとめ

【肺活量検査値が基準値よりも低いケース】

検査ぶっく♪では肺活量検査値が基準値よりも低いケースについて入門者向きに解説しております。

◆肺活量検査値が基準値よりも低いケースの解説(もくじ)

◆肺機能障害と胸膜障害の可能性を検討

 肺活量検査の結果、肺活量検査値が基準値の範囲よりも低くなっている場合のケースについて見ていきましょう。

 このように検査値の数値が基準値よりも減少しているケースでは、肺機能に何らかの障害が発生している可能性が検討されます。

 また、肺を包み込むように覆っている胸膜に障害が生じているケースでも肺活量の低下を示すケースがあります。

胸膜とは?

 胸膜とは、肺の外側を覆っている膜状の組織で、2枚の膜で2重に構成されている組織です。

 2枚の胸膜の間には胸膜腔と呼ばれる空間があり、胸膜腔には約20ml程度の分泌液で満たされており、肺の活動の際の摩擦を和らげる働きをもっております。

 肺活量測定によって低い数値を示した場合に想定される疾患は大きく分類すると拘束性肺疾患(こうそくせいはいしっかん)と閉塞性肺疾患(へいそくせいはいしっかん)に分類されます。

※肺活量が低下している場合は肺機能障害と胸膜障害の可能性を検討

◆拘束性肺疾患を伴う代表的な疾患の一覧

 拘束性肺疾患とは、肺の容積そのものが減少することによって肺活量が低下する疾患の総称です。

 減少する最大の理由とは、肺や胸郭が何らかのトラブルや障害を発症することで、膨らむことができなくなってしまうことが要因にあります。

 拘束性肺疾患を発症する要因は幾つか考えられますが、主に肺組織が硬くなってしまうケース(コンプライアンスの低下)や、肺に穴が開いており空気が漏れ出てしまっているケース、そして横隔膜の筋肉のトラブルが想定されます。

 拘束性肺疾患を伴う代表的な疾患には以下のような病気があります。

拘束性肺疾患を伴う代表的な疾患
●胸膜に関わる疾患
●胸郭の変形などの可能性
●肺線維症
●肺気腫

◆閉塞性肺疾患とは?

 閉塞性肺疾患とは、気管支などの狭窄などによって呼吸器系にトラブルを発症し肺活量の低下をもたらす疾患の総称です。

 気管支の狭窄を伴う疾患の代表として最も知られているのは気管支ぜんそくでしょう。

 気管支喘息では「ヒューヒュー」という音(喘鳴)が聞こえたり、吸気よりも呼気(息を吐く時間)が長くなるといった特徴が顕著にあらわれます。

 閉塞性肺疾患の特徴も同様で、肺活量を指標とする場合は、1秒率が低下を示し、%肺活量はそのままという特徴を示します。

閉塞性肺疾患の特徴=%肺活量は維持し、1秒率が低下する

 慢性気管支炎と肺気腫を伴う疾患であるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の診断指標としても肺活量検査数値は重要な指標となっております。

 閉塞性肺疾患を伴う代表的な疾患には以下のような病気があります。

拘束性肺疾患を伴う代表的な疾患
●気管支ぜんそく
●びまん性汎細気管支炎
●慢性閉塞性肺疾患
●末梢気道障害