検査の基準値・正常値のまとめ

【尿酸値検査の基準値・正常値のまとめ】

検査ぶっく♪では尿酸血液検査の基準値・正常値の範囲および検査内容について入門者向きに解説しております。

尿酸値検査の基準値・正常値のまとめ♪(もくじ)

→尿酸・尿酸値は血液検査で調べるの?
→痛風と尿酸値の関連性
→尿酸値7.0mg/dlを超えると尿酸塩結晶となる
→尿酸値検査数値表の見方
→尿酸値の基準値・正常値の範囲一覧表
→尿酸値が高い場合に考えられる原因
→疾患との関連性がなく数値の上昇をもたらすケース
→尿酸値を下げるには?

尿酸・尿酸値は血液検査で調べるの?

 尿酸は体内の細胞組織内で毎日行われている新陳代謝活動によって生まれる代謝産物です。

 この代謝活動は細胞内にある「核酸」に含まれている「プリン体」と呼ばれる物質が分解される事を指します。

 ですからプリン体の代謝された後に残る燃えかすが尿酸の正体です。

 尿酸値検査では、尿検査ではなく「血液検査」が行われるため、「あれっ尿検査じゃないの?」と驚かれた経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

 これは尿酸が尿に含まれる酸の量を示す単語ではなく、尿酸そのものが1つの物質名である為、どうも誤解されやすい事が原因にあるようです。

 尚、尿酸値は医学的に「血清尿酸値」と呼ばれており、私たちが血液検査で測定を行う尿酸値とは血清1リットル中に何mgの尿酸が含有しているかを示す尿酸濃度の値の事を指しております。

※尿酸値=血清1リットル中に含まれる尿酸濃度数値(mg単位)

痛風と尿酸値の関連性

 尿酸値の測定を行う健康診断や定期健診では尿酸の検査項目欄に「痛風の検査」と記載されているケースを多く見かけます。

 実際は尿酸値の数値が痛風のみを対象とする検査項目という訳ではありませんが、血清尿酸値と痛風は確かに密接な関連性を持ち、尿酸の数値が高い場合に最も発症の危険性が高い疾患が痛風である事もまた事実です。

 この尿酸値と痛風の関連性を把握するためには血清中の尿酸飽和濃度について確認しておく必要があります。

尿酸値7.0mg/dlを超えると尿酸塩結晶となる

 尿酸値が高くなると痛風を発症する危険性が高くなる事は、おそらく多くの方がご存知かと思います。

 この痛風と尿酸値の関連性は前項でもお話しした通り、血清中の尿酸飽和濃度が関与しております。

 尿酸は通常は血液中に溶けこむ形で血液とともに体内を巡回しておりますが、血液に溶け込める量、いわゆる血液中の尿酸の濃度には限界点があります。

 この尿酸が血液中に溶け込む事ができる限界濃度(尿酸飽和濃度)が尿酸値検査の基準値の上限とされている「7.0mg/dl」なのです。

 尚、尿酸飽和濃度を超えてしまった場合、血液中に溶けこむ事ができなかった残りの尿酸は、とげとげとした針状の尿酸塩結晶となり血液と共に体内を漂いやがて関節に少しずつ付着していきます。

痛風発作の痛みの原因とは?(画像)

 この針状の尿酸塩結晶が関節に多く蓄積すると、やがて関節は炎症を発症し激しい痛みを発症するようになります。

 この激しい痛みこそが痛風関節炎と呼ばれる「痛風発作」の正体なのですね。

尿酸値検査数値表の見方

 尿酸値検査の一般的な正常値の範囲、基準値の範囲について見ていきましょう。

 検査結果表には「尿酸」もしくは「UA」「Ur」と記載されている項目が尿酸値検査の測定結果の数値です。

 掲載する数値の範囲は、一般的な検査値の基準値の指標です。

 仮に検査結果の数値が基準値内であったとしても、他の疾患の可能性がないという訳ではもちろんありません。

 尚、尿酸値検査を行う場合は、糖代謝や脂質検査など一度の採血で幾つかの血液検査を平行してチェックします。

尿酸値の基準値・正常値の範囲一覧表

 尿酸値の数値は男性と女性では若干平均数値が異なる傾向があることが確認されております。

 また当日の体調による個人差によって0.5〜1.5ml/dlもの変動が見られるケースもある事から一概に基準値の範囲表のみから診断を行うことも現実的にはできません。

 その為、各医療機関や検査を行う担当の医師、また被験者の状態などを考慮し適切な基準範囲を導きながら検査結果を診断していく形となります。

 但し、以下の表から大きく逸脱して変化することはありませんので結果表をお持ちの場合は参照指標となるはずです。

 単位は(mg/dl)で示します。※1リットルあたりの尿酸濃度(mg単位)

【尿酸値の基準値・正常値の範囲一覧表】
数値の範囲男性女性
合併症の危険性がある範囲9.0以上8.6以上
高値の範囲7.1以上6.6以上
基準値の一般的範囲3.0〜7.02.6〜6.5
低値の範囲2.9以下2.5以下

尿酸値が高い場合に考えられる原因

 血液検査の結果、尿酸値の数値が基準値の範囲よりも高くなっている場合について見ていきましょう。

 個人差がある為、数値が上昇していたとしても一概に疾患につなげることはできませんが、数値が高いケースでは、幾つかの疾患の可能性を検討します。

 尿酸数値が高い数値を示す場合は主に以下のような疾患の可能性を検討していくことになります。

【検査数値が高い場合の疾患の可能性一覧】
★痛風(予備軍も含む)
★高尿酸血症
★腎機能障害
★多発性嚢胞腎
★前立腺肥大症
★グルタミン代謝異常症
★尿酸結合血清蛋白欠損症
★溶血性貧血

 尚、尿酸値が基準値上限である7.0mg/dlを超えた場合は高尿酸血症と診断されることになります。

 尿酸飽和濃度の限界値の項でも解説した通り、7.0mgを超えた場合は、これ以上尿酸が血液中に溶けこむことができない状態となっているため、治療を開始する必要がある状態という事になります。

疾患との関連性がなく数値の上昇をもたらすケース

 尿酸値が高い場合は不安が募るものですが、一度検査当日の状況を思い浮かべて見ましょう。

 尿酸値が上昇する要因には実に様々な要因が存在します。

 特に疾患との関連性をもたずに検査結果に影響を与えるケースとしては以下のようなケースが該当します。

【疾患との関連性がなく数値の上昇をもたらすケース】
@脱水症状の状態で採血を行った場合
A空腹時に採血を行った場合

 以上のようなケースでは尿酸数値が一時的に上昇することが確認されております。

 特に過度の脱水症状時にある場合は大きく数値の上昇を招く可能性がある為、水分補給が不足している場合は注意が必要です。

 激しい運動を行った翌日などに血液検査を行った場合でも尿酸値の上昇を招くケースがある為、血液検査前は特に十分に水分補給を行なっておくことが重要です。

尿酸値を下げるには?

 血液検査の結果、尿酸値が8以上の場合は、高尿酸血症と診断される状態でもある為、尿酸値を下げる為の治療を開始する必要があります。

 高尿酸血症の治療の基本は、まず食事療法と生活習慣の改善から取り組んいくことが最大のポイントです。

 病院によっては薬物療法による治療が優先的に行われるケースもありますが、相当状態が悪い場合を除いて食事療法と生活習慣の改善から取り組むようにすべきです。

 尚、以前の食事療法では尿酸の元となる物質であるプリン体が少ない食べ物を摂取する食事療法が基本にありましたが、近年ではプリン体量を考慮した食べ物・食材を選択する以上に、食事の総量をコントロールする事が尿酸値を下げる最大のポイントであると考えられるようになってきております。

 これは尿酸値が8・9・10程度の高い数値を示す場合、大半の方は肥満体型であり大食漢であるという傾向がある為です。

 この場合はプリン体量だけを仮に調整しても、他の生活習慣病を合併症として発症したり、腎臓疾患へ発展する可能性がある為、適切な食事療法であるとは言えなくなってきております。

尿酸値を下げるには?(画像)

 尚、前項の数値の上昇をもたらすケースで解説した通り、脱水症状は尿酸値の上昇を招くため、既に尿酸値が高い数値の方は特に水分補給をこまめに行う事が大切です。

 脱水症状を放置していると尿酸値が高い状態が続き、まだ痛風を発症していない段階であっても数値の上昇が痛風発作の引き金となる可能性もある為、水分補給は特に意識して行う必要があります。

 尿酸値を下げる事を考える場合は検査数値を一時的に基準値内に抑える事よりも、高尿酸血症を要因とする様々な合併症を発症させないように意識する方が結果的に尿酸値の低下につながりやすくなります。

 その為、尿酸値を下げるには食事療法に加えて生活習慣の改善に取り組むことが不可欠となってきております。




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