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【シェーグレン症候群の治療法・合併症の解説】

検査ぶっく♪ではシェーグレン症候群の治療方法及び膠原病・関節リウマチとの合併症について入門者向きに解説しております。

◆シェーグレン症候群の治療法・合併症の解説

◆シェーグレン症候群の治療法

シェーグレン症候群の治療法は基本的に対症療法が基本です。

ですから症状の発症状態に合わせて治療方法を検討していくことになります。

シェーグレン症候群の症状の特徴とも言える最も多く発症する症状である、
●眼の乾燥症状
●口腔の乾燥症状
 の2つの症状の治療に関しては、基本的に薬物療法を行っていきます。

◆眼の乾燥症状の治療法について

まずドライアイなどの目の乾燥症状の治療の場合は、点眼剤(目薬)による治療を1日数回行なっていきます。

点眼剤は炎症の抑制作用、滅菌作用をもつ
●ヒアレイン
 などの点眼剤を主体として治療を行ないます。

この治療により、眼の乾燥症状の項目で解説したとおり、
●眼の疲労感
●眼のかゆみ症状
 などの症状は比較的早期に徐々に回復していきます。

しかし、涙が出にくい場合など、自己免疫疾患特有の
●分泌障害の改善
 に関しては長期的な治療が必要と捉える必要があります。

◆口腔の乾燥症状の治療法について

ドライマウスなどの口腔内の乾燥症状の治療の場合は、誰もが馴染みのある
●イソジン
 などのうがい薬を使用しながら、まず口腔内を清潔に保つことが重要となります。

その後、イソジンと併用しながら人工唾液である
●サリベート
 などの噴射剤を使用し、口腔内を潤す治療を開始していきます。

尚、シェーグレン症候群患者は、
●唇のひび割れ
●口内炎の多発
 などの症状を発症するケースも確認されております。

このような場合は、口腔専用の軟膏剤の使用も検討していきます。

◆治療効果が得られにくい場合

前項で解説した対症療法による治療を行った場合、もしくは継続して治療を行っても治療効果がなかなか得られない場合。

また他の障害との合併症などを発症しており、複雑な症状を発症している場合は、その症状にあわせて
●対症療法
 を検討していきます。

対症療法とは、その症状に合わせて治療方法を変えながら治療を行っていく治療法です。

◆全身的に炎症症状を発症している場合の治療法について

シェーグレン症候群では、稀に局所的な症状だけじゃなく、
●全身的に炎症症状
 を発症しているケースも確認されています。

このようなケースでは
●プレドニン
などの副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)を使用し炎症の抑制を図ります。

また、唾液の分泌改善が見られない場合は
●エボザック
●サリグレン
 などの錠剤を経口服用し、唾液の分泌力の向上を図ります。

いずれの錠剤も医師の指示に従い、副作用症状などを確認の上、服用する事が非常に大切です。

◆合併症について

シェーグレン症候群は、単体の病気としては大きな危険性が認められておりません。

しかし、シェーグレン症候群は、
●他の病気の合併症
 として発症するケースが多い事も近年になり徐々に解明されてきました。

これは、他の疾患を発症した際に、その疾患の合併症としてシェーグレン症候群を発症するケースが多く確認されるようになった為です。

現実的にもシェーグレン症候群患者の大半は、合併症が要因となって発症しているケースが多く確認されております。

◆関節リウマチなどの合併症について

シェーグレン症候群の合併症の中でも多く確認される合併症としては
●関節リウマチ
 がまず代表にあげられます。

シェーグレン症候群の発見につながる研究においても、その研究の対象となった患者は6年間の闘病生活を続けている関節リウマチ患者であったと言われております。

また、この他の合併症としては、
●膠原病
●全身性エリテマトーテス
●膣乾燥症
 などの病気が代表としてあげられます。

◆合併症の有無による医学的分類について

上記で解説してきたように、シェーグレン症候群は
●合併症
 の確立が比較的高い疾患であると言えます。

この合併症を伴って生じるシェーグレン症候群の事を医学的には
●2次性シェーグレン症候群
 と呼んでおります。

また合併疾が確認されない単体の病気の場合は
●一次性シェーグレン症候群
 と呼ばれており、合併症の有無によって分類されているのが現状です。